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猫を飼うにはその特徴と習性を理解しよう(パート2)

こんにちは!!今回は好評だった「猫を飼うにはその特徴と習性を理解しよう」の続きです。猫の飼育に関しては内容的に不足している部分も多々ありましたので、補足する意味で取り上げる事にしました。私も猫を飼い始めて直ぐの頃は全く手探りの状態・・・ずいぶん”勘違い”していた亊もありました。その様な反省もしつつ、今一度「飼い猫の飼育」について書きます。

 

おさらいしてみましょう・・・飼い猫の食生活

 

 

最初は飼い猫の食生活を取り上げます。猫はもともと肉食動物であり、タンパク質は大事な栄養源の一つです。現在は、飼い猫の餌としてキャットフードが主流ですが、あまりにも”低価格のキャットフード”には注意が必要です。

 

キャットフードの原材料の表示は必ずチェックしてください。材料の欄に「肉類・家畜肉」の記載があるものは「血液・内臓」など「本来は使用すべきではない副産物」を使用しているケースがあります。この様な表記のあるキャットフードは避けた方が良いでしょう。キャットフードにはサーモンを原料に使用しているフードも多いですが“チキンアレルギーがある猫”には、このサーモンを原料にしているキャットフードがお勧めです。

 

タンパク質と脂肪・・・カロリーの取り過ぎには用心です

 

猫の食事に関して魚は定番ですが、タンパク質が豊富なのでカロリーの摂取のし過ぎには注意してください。肉類もカロリーが高いので”与え過ぎは禁物”です。魚は良質のタンパク質を摂取できますし、DHAやビタミンEなどを含んでいます。猫の血液をサラサラにして血行も良くなりますし、皮膚などのトラブルにも効果的です。対して、米やトウモロコシなどの穀物が含まれているキャットフード!!穀物は炭水化物の一つですが、もともと猫は「穀物を消化するのが苦手な動物」です。過剰摂取すれば胃腸障害を起こすリスクがあり、お勧め出来ません。また炭水化物には糖分が含まれているので、肥満になる恐れもあります。

 

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猫に必要な栄養素として、タンパク質以外には脂肪があります。これは、チキンなどの肉から取れた鶏脂肪や植物から取れたひまわり油などの事を指します。しかし、粗悪なキャットフードには“腐敗した動物油や数種類の動物油”を混ぜて使用している物があります。動物性油脂の記載があるキャットフードは避けてください。

 

人口添加物は危険です 必要なのは高タンパク質・低炭水化物のフード

 

キャットフードには酸化防止剤が使用されている物があります。しかし、人工添加物は発がん性物質の疑いがあるものが含まれている事があります。添加物にはミックストコフェロールなどの、天然由来の素材を使用しているキャットフードを選ぶ様にしてください。猫に必要な餌は、高品質な「高タンパク質・低炭水化物」のフードです。

 

 

猫は野菜を消化しずらい体質なので、野菜を与える場合は細かく刻んだものを与えてください。猫に野菜を摂取させる理由としては、体内に蓄積された毛玉を吐き出すための「草代り」とされています。ただしネギ類は体内の赤血球を破壊しますので、絶対に与えては駄目です。猫に禁物の食べ物としては

 

お茶類 生のイカ・タコ チョコレート

 

 

があります。お茶やコーヒーなどは、“カフェイン中毒を起こすケース”が危険性があります。実際、気が付いたらテーブルの上のお茶を”猫が飲んでいる”・・・・といった事がありますので要注意です。またタコイカ類などは、猫の体内のビタミンを分解する酵素が含まれている為、ビタミン不足を引き起こします。絶対に与えない様にしてください。また、クリーム類などのお菓子の類ですが、そもそも猫には”甘味を感じる味覚がありません”。脂質に反応し食べる事もありますが、これは肥満の原因になります。

 

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環境は大切 猫の食欲不振とストレス管理

 

人間同様、夏場などは猫も食欲不振に陥ります。必ず猫が居る部屋の温度調節をしてあげて下さい。猛暑の時期、うっかりエアコンを止めて出掛けてしまったため帰宅した時には、飼い猫が「グッタリとしていた・・・」といった事が現実にあります。

 

 

また予防接種や病気で薬を飲んだ後などは、一時的に猫の食欲が落ちる事もあります。しかし、これに関しては徐々に食欲が回復してきますので心配いりません。他には、突然環境が変化した為に猫の食欲が落ちるケースがあります。例えば・・・・

 

突然の来客があった場合・飼主さんが引っ越しをした場合

 

などの事例です。対策としてはいかに ストレスのない環境 を用意してあげられるか、飼主さんが工夫してください。対処法としては・・・

 

 

部屋の窓際にギャリーを置く・仕切りを使用して猫の為の個室を作る

 

 

・・・・などなど。飼い猫が落ち着いて食事出来る環境が大切です。また、何かの事情で「猫のエサの時間が変る」と一時的に猫の食欲が落ちる事もあります。ただし最初の方は戸惑いつつも、やがては新しい食事の時間が猫の習慣となります。この、新しい食事の時間が「餌の時間」として”猫の体内時計が調整され”食欲が回復してきますので、特に心配しなくても大丈夫です(※ 飼い猫の食事に関しては、猫の食生活について  に更に詳しく書いてありますので、是非ご参照下さい

 


 

猫の成長期 性格と特徴の形成時期

 

猫の場合は生後から半年位までの期間は「乳仔期・子猫器」と言われています。生まれて7日ほど経過すれば目が見える様になり、10日ほどで音が聞こえる様になります。それと並行して授乳、オシッコなどを親猫に手伝ってもらい、猫として生きる為の術を身に付ける期間になります。そして半年を越える頃には体格もよくなり、幼い猫から若い猫への移行期となります。

 

 

最初の発情期が来るのが大体この頃で、飼い猫には”事前に去勢手術”を施す事が多い様です。1歳を越えれば、体はすっかり「大人の成猫」になり性格もハッキリと出てきます。また3歳を過ぎる頃は「飼い猫の個性や性格」も定かなものとなっており、猫との生活もスムーズなものとなります。

 

 

飼い猫が7歳位の頃は、人間でいうシニアと呼ばれる時期になります。この年齢になると外見が若く見える猫、年齢よりも老けて見える猫・・・・と少しずつ差が出てきます。ただ、家猫の場合は外部からのストレスが少ない為か、年齢よりも若く見える様です。とは言え、この時期は飼い猫も徐々に老化していく時期です。「食べ物・生活のリズム」など環境をシニア向けに変える必要があります。

 

 

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猫の去勢手術と避妊手術・・・そのメリットとデメリットについて

 

発情期に備える意味でも、早い段階で「去勢手術避妊手術」を考えておく必要があります。手術は動物病院で行います。当日は絶食絶水で、日帰りするか一泊するかはケースバイケースです。手術内容は「陰嚢を睾丸を取り出して」、吸収される糸で縫合糸摘出。手術当日は絶食で、基本的には一泊するケースが殆どです。避妊手術の場合は、1時間~2時間程度の時間を要しますが、「子宮の状態や脂肪の付き具合」により多少の変動もあります。

 

 

 

なかには、去勢手術や避妊手術に否定的な飼主さんもいます。しかし当然ですが、去勢手術には理由があります。一番の理由としては「雄雌ともに望まない妊娠を避ける事」です。最近では猫の殺処分の数も徐々に減ってきていますが、それでもゼロとなるにはほど遠いのが現状です。可哀そうな野良猫を減らすのに確実な方法ともいえるのです。

 

 

また、発情期の猫のストレスを抑える事も出来ます。発情期になれば「オス・メス」共に子孫を作る為のパートナーを探します。この時の縄張り争いから、猫がイライラしたり「子作りを巡るストレスから解放される」という効果があるのです。しかし、去勢手術にはメリットだけではく当然デメリットも存在します。一番のデメリットは、愛猫の子供を観る事が出来ない事です。また肥満のリスクも存在し、去勢手術をするとホルモンバランスが崩れて太りやすくなる傾向もあります。

 

 

 

猫田先生
猫は本来、非常に”繊細かつ神経質な生き物”です。飼主さんは、その点も考慮して猫ちゃんが落ち着いて食事を取れる環境を整えてあげてくださいね
タマちゃん
住んでいる場所が変ったり、環境が急に変化する食欲が落ちたりするんだよね
猫田先生
それと人間同様、猫にも年齢に応じての変化や老化現象があります。「去勢手術避妊手術」もなるべく早い段階で決めて上げましょう
タマちゃん
僕たちが困らない為にも、飼主さんは早めに対処して欲しいニャ

 

 


 

猫の習性とそれに対する心構え 髭の効能

 

ここからは「猫の習性・習慣・特徴」について取り上げます。先ずは「猫の髭」について。猫にとって髭はなくてはならない重要な器官です!! 子猫は体毛よりも先に髭を生やしています。生後間もない、まだ耳が聞えなく目が良く見えない子猫でも“自分の髭の感覚”で、周囲にあるものをある程度は理解します。そして、猫は常に自分の感覚が鈍らない様に、食後に自分の体の汚れている部分を一生懸命きれいにします(因みに猫は雨などで体が濡れている状態をとても嫌がります)

 

 

エサの器が深いと食べる際に“髭が汚れてしまう事”もありますので、なかには「使いやすい器」を選ぶ猫もいます。また、猫の髭は自分の体毛の “2倍の太さ” があり、体毛より3倍も深く体に埋め込まれています。髭の根元にはたくさんの神経があり、多少の「振動・変化」にも敏感に反応する様になっています。

 

 

髭の根元にある「環状洞」には血液が満たされており、髭から伝わった振動を増幅して「知覚神経に信号を伝える重要な役目」があります。また猫が獲物を捕まえた場合は、髭で獲物の体を包む様にして瞬時に動きます。そこで獲物の体温を計り生きていると判断すると、とどめを刺します。

 

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猫の髭は口ほどにものを言う? 

 

シッポと同様「猫の髭の位置」で、猫の精神状態を読み取る事も可能です。何もする事がなくひまな状態の時や寝ている時は、髭が下に垂れています。反対に猫が興奮して嬉しい時などは、髭がピンと斜め上に伸びています。餌を食べ満腹の状態の時には、髭が頬にクッ付いている。周囲の様子を探っている時は、髭が四方八方に広がっています。また、髭が前に伸びている時は、周囲を警戒しているか、あるいは猫の機嫌が悪い時です。

 

 

猫の髭の方向を観察する事により、おおよそ“ 飼い猫がどういう気分 ”であるか推測できます。注意して観察してください。ひょっとしたら、体調が悪い為に猫が不機嫌になっている・・・という可能性があります。

 

 


 

猫を飼う前に調べておくべき事柄とグルーミングの効果

 

母猫は子猫が生まれて直ぐの頃、尿などの排せつ物を出させる為に子猫の体を舐め回します。また、おおよそ生後5週目位に子猫は母以外・・・兄弟猫のグルーミングを行う事が確認されています。この行為は猫が自分の臭いを相手につける為・・・即ち仲間意識を持つなど社会的ルールを学ぶ手段として、猫にとって非常に大事な行為です。因みに猫が飼主さんの顔や手を舐めてくる事がありますよね?それは飼い猫の一種の愛情表現であり、飼主さんへの「甘えの合図」であるケースが多いです。

 

 

常に飼い猫の手入れをする事により、飼主さんと猫の間で「信頼関係を育む事」が出来ます。しかし、なかには猫アレルギーになったり、呼吸器疾患などを発症する人がいます。猫アレルギーに関しては体質の問題ですので、是非「猫を飼う前に自分の身体を調べておいてください」。猫を飼い始めてから気付いた・・・という非常に残念なケースもあります。

 

 

猫の免疫力を高くする為には、体の中の“活性酸素量を減らす事”が大切です。体内の細胞が酸化すれば免疫力が低下するため、病気がちになります。また、動物用のサプリなどを選ぶ場合は抗酸化作用があるサプリを選んでください。

 

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猫の聴覚能力 名前で呼ぶ事の重要性

 

猫は物音である程度の状況判断が出来ます(猫は非常に耳の良い動物です)例えば「猫の名前」。最初の頃は、自分の名前と認識していなくとも、徐々に ”飼主さんの呼び声に反応する” 様になります。他には「特定の音と物事を結び付けて覚えさせる事」も出来ます。その音を猫が耳にした場合、こちら側に注意を向けさせる事が可能です。

 

 

肝心なのは、その音が聞えた場合「猫にとって良い亊がある」と猫に理解させる事です。エサの袋を開けた時などに、猫が飼主さんの元へ飛んで来た・・・という経験がありませんか?この袋を開ける「ガサガサという音」と、エサが貰えるという事実が猫の頭の中で結び付いている訳です。一般的に猫には 音節が短くて濁音を含む音が聞き取りやすいと言われています。

 

 

名前に反応すると「いい事がある!!」と猫に認識させる為には、名前を呼んだ時に猫に不快感を与えない事が重要です。不快感を与えてしまうと

 

名前を呼ばれる=快感

 

・・・・この公式が崩れてしまい、猫が逃げてしまいます。ある程度慣れてきたら、猫が名前を自覚したかどうか把握する為に、猫が何かしている時に・・・・多少気が散らされる状況で呼んでみてください。

 

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猫による癒し その存在が人々を救う

 

猫を飼う理由も人それぞれかと思いますが、多くの人にとって猫を飼う最大の理由は何と言っても「 癒し」です。猫のあどけない仕草や行動が、どれだけ現代人の癒しになっている亊か・・・自由気ままな猫もいる一方で、甘えて来たり飼主さんの帰りを待ち詫びた様に、玄関でお出迎えをしてくれる猫もいます。

 

 

因みに人は“癒やされる”・・・という行為により、“幸福ホルモン”というオキシトシンの分泌量が体内に増やされるため「健康面にもプラスの効果がある」 と言われています。猫を飼いはじめて「体温が上昇し免疫力がアップした」「自閉症の方の助けになった」。また最近の研究では心臓発作による死亡リスクが抑えられた事も確認されたそうです。

 

 

生き物を飼う事で、大切な命を預かる義務と責任が生じます(子供の情操教育に、動物の飼育は非常に効果的である・・・との学説もあります)一歳になるまでに猫と触れ合い育った子供は、ペット・アレルギー以外にも花粉、埃(ほこり)などのアレルギー全般を発症しにくくなる・・・との研究もあります。ただし、生まれつき “動物アレルギ” を持っている子供もいますので、これに関しては注意が必要です パート3に続きます。

この猫の持つ様々な習性に関しては、猫の習性と躾について・・・その傾向と対策 に詳しく解説してあります)

 

 

 

猫田先生
猫にとっての髭は重要なセンサーであり、生きていく上で欠かせない大切な器官の1つです!
タマちゃん
時々、子供が 悪戯で髭を切ったり する事があるから、飼主さんも注意して欲しいニャ
猫田先生
犬と同様に、猫も非常に聴覚の優れた生き物です 野生で生きて行く為に、嗅覚と聴覚が非常に発達したと考えられています
タマちゃん
大きい音は猫にとっても苦痛になるから、飼主さんも気を付けてね
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