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猫の生態と歴史

こんにちは!!最近はテレビやインター・ネットでも、猫を題材にした番組や記事が多いですよね。また、猫に関する学術的な研究も進歩しています。それでも 「猫に関する謎」 は、完全には解明されていません。また、時には猫と生活する上で 「戸惑ったりストレス」を感じる事もあるでしょう。その様な皆様のお力になるべく、「キャットフード安全」では、猫に関する話題やお役に立つ情報をお届けします。

 

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猫の生態と習性・・・その行動原理の根底にあるものは?

 

猫の起源に関しては様々な学説があります。現在、いわゆる「家猫」に関しては「北アフリカに生息している ”リビア山猫” 」がその祖先である・・・という説が有力です。非常に温かい地域の出身の動物なので、犬と比較しても猫が ”寒さ” に弱いのはその為ではないか・・・という話もあります。また、経験のある方も多いと思いますが

 

外で捕まえた小動物を家に持ち帰ってくる!!

 

我が家の猫も、よく外で捕まえた、「スズメトカゲ」などをくわえて家の玄関に運んで来ました。もともと、山猫には狩りで捕まえた獲物を ”自分の洞穴に隠しておく・・・” という習性があります。これは、その山猫の習性が「家猫に引き継がれている為」と思われます。

 

 

また「買い物袋段ボール箱」が大好きな猫って多いですよね。狭い場所に好んで入る猫の行動も、山猫が外で捕まえた獲物を自分の「洞穴」に隠しておく習性の名残である・・・・との説があります。袋や鞄の中に「何か獲物や食べ物が入っているのかも?」と考えて中に入るのです。次の章では “猫の行動” について取上げます。

 

 

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飼い猫のおもしろい行動と縄張り意識

 

 

飼主さんが引っ越した時に「飼い猫が」

 

新しく入った部屋の中をひたすら歩き回る

 

事があります。これは猫が部屋の中の

 

  • 自分にとって安全な場所の確認作業
  • 出口は・・・逃げ場所は何処かを探している
  • 部屋の柱や壁に自分の“匂い”を擦り付けている

 

・・・・以上の作業を行っています。犬と違い猫は「単独行動」をする動物であり、その生活場所は猫にとっても大切な意味を持ちます。また、猫はとても「縄張り意識の強い動物」でもあり、これに関しては「家猫でも野良猫」でも違いはありません。単独で生きのびる為、常に ”周囲を警戒し見張っている状態” なのです。また、多頭飼いをしているご家庭では、いわゆる「ボス猫」的存在の猫が、自分の排泄物をこれ見よがしに”トイレに残している亊”があります。これは「ボス猫」が自分の 存在を誇示する為 に、わざと排泄物を残しているのです。

 

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飼い猫が野生に戻る時

 

 

日々の生活の中で「飼い猫が野生に戻る瞬間」があります。突然、部屋の中を凄い勢いで走り出す、あるいはひたすら「外の景色」を眺めているのも「野生に戻っている状態」と考えられています。「匂い見た物」に猫が反応し、突然「野生に戻る」のです。初めて猫を飼う人は戸惑うかも知れませんが、この様な時は慌てず猫の様子を観察してください。通説ですと、飼い猫の場合は「一日に一回」“野生に戻る瞬間” があると言われていますが、これに関しては個体差がある様です。

 

 

 

猫田先生
猫が狭い場所を好むのも、小動物を家に持ち帰って来るのも、ちゃんと理由があるんだよね
タマちゃん
飼い主さんには、僕たちの習性を知ってもらう事が大切なんだニャ
猫田先生
次の章で解説しますが、飼主さんは猫の ”心の内” を知る意味でも、飼い猫の”尻尾の動き”には注意して観察してください
タマちゃん
仕草や行動で「猫の気持ちや心の中」を理解する事も出来るんだね

 

 


 

 

猫は優れたスポーツマン・・・驚異の身体能力の秘密

 

猫は非常に「運動神経身体能力」が優れている動物です。飼い猫の素早い身のこなしや動きに、驚いた経験のある飼主さんも多いはず・・・・この「身体能力の高さ」の要因の一つが「猫の尻尾です。野良猫などが、非常に “幅の細くて狭い塀” の上を歩いていたり、突然飛び降りたりしますよね。まるで新体操の選手みたいですが、これは猫が自分の“尻尾”を左右に振りつつ、バランスを取って歩いている訳です。いわば 尻尾がセンサー の役割を果たしているのです。

 

 

この猫の尻尾は、飼主さんが”ねこちゃん”の「感情気分」を読み取るのに役立ちます。猫の場合は顔だけを観察していても、心の内が解りずらいですよね?しかし、猫の尻尾を観察してみて下さい。

 

  • 尻尾を左右にバタバタと動かしている・・・猫がイライラしている状態
  • 尻尾を上げている時は・・・・飼主さんに甘えたい
  • 尻尾の毛が逆立っている・・・猫が何かを“恐れている”状態
  • 尻尾をゆっくりと振っている・・・・猫が満足している状態

 

飼い猫の「気持ちや精神状態」を推測するのに便利です(笑)。飼主さんは注意深く観察してくださいね。

 

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猫の研ぎ澄まされた聴覚能力

 

猫は非常に聴覚能力が優れた動物 です。音に対する「周波数や誤差」が人間の約10倍のレベルです。猫の「餌やオヤツ」などの袋を開ける際に生じる「ガサガサした音」を、隣の部屋にいる猫が聞きつけて、飼主さんの足元に飛んで来た・・・・・などという経験はありませんか?

 

 

猫の祖先に当たる山猫が “野生で生きのびて行く為” には、常に 獲物や外敵の存在を感知 する必要があります。その為に、聴覚や嗅覚が“研ぎ澄まされてきた”結果と思われます。また、ある動物実験では「飼い猫が人間の声の種類もきちんと聞き分けている」事が証明されました(飼主さんとそれ以外の人とでは、明らかに違う反応をする)

 

 

猫の爪は大切な器官

 

ただし、耳が良いという事はあまりにも ”大きな音” は猫にとっても苦痛になります。この辺りの事は普段の生活で「猫が驚かない」様に飼主さんが気を付けて下さい。(打ち上げ花火の大きな音を怖がる犬や猫は多いです)

 

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ここからは「猫の爪」について取上げます。とても鋭い肉食獣らしい爪を持っています。まぁ、コレに引っ掻かれると痛いですよね・・・(余談ですが、筆者も子供の時分飼い猫をお風呂に入れる際に、ニャンコに爪で引っかかれたもの) 獲物を見定めてゆっくりと近付く時は、文字通り「爪を隠す」状態で忍び寄ります。そして、獲物を捕まえる瞬間にはじめて「爪を出して」捕獲します。

 

  • 爪を隠すのは・・・獲物に気付かれない様に音を消す為に
  • 爪を出すのは・・・獲物を 捕獲し易い ので

 

と非常に理にかなった行動を取っています

 

ここまでは ”猫の生態”について書きました。初めて猫を飼う人は「想定外の事態」を前に、驚き戸惑う事もあるでしょう。その様な時は慌てずに、飼い猫の行動を 冷静に観察 してください。ある程度の「知識経験」があれば、飼い猫の不可思議な行動にも、ある種の理由と必然性があると理解できます。同時に「猫のしぐさや表情」も観察して、猫の気持ちや心理状態も理解する様に努めてください(普段からまめに猫を観察している事によって、飼い猫が病気した時などは直ぐに気付く亊が出来ます)

 

 

 

猫田先生
猫という動物はとても運動神経が発達した生き物。その「素早い身のこなしと足の速さ」には驚かされます。 
タマちゃん
僕が本気で逃げると、先生は絶対に捕まえられニャいもんね(笑)
猫田先生
犬も同様ですが、聴覚能力も非常に優れています。やはり野生で生き延びてゆく為に、身体能力が研ぎ澄まされてきた結果と考えられます
タマちゃん
それに猫の「爪や髭なんかも、ニャンコが生活する上では重要な器官なんだよね。その点は飼主さんも、よく理解して欲しいニャ

 

 


 

 

日本人と猫・・・それは経典と共にやって来た

 

ここからは 猫と日本の歴史と関係について取上げます。今では、あらゆる場所で猫の姿を見る事が出来ます。都市部や街中そして、漁村や農村地帯から観光地まで「猫が居ない場所は無いのでは・・・」というほど、日本人の生活に猫は浸透しています。しかし歴史を学んでみると、猫が日本に来たのは比較的最近の事だと気付かされます。

 

猫が日本に来たのは6世紀・・・・奈良時代に中国から仏教の経典と共に、船でやって来たと言われています。アフリカから欧州、次に欧州からインドを経て中国へ。そして中国から日本というルートを経て猫は日本に来ました。(仏教の経典をネズミから守る為に船で飼われていたそう)

 

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お悩み解決 ネズミ・ハンターの猫が登場!!

 

この時代、猫は「大変貴重で珍しい魅力的な生き物」でした。当時「平安貴族」と呼ばれる人々の間で、猫が “ペットとして飼われていた”・・・という記録が文献として残っています。やがて頭数が増えるに従い、徐々に、我々の生活にも猫が浸透してきます。特に江戸時代に入ると、猫の狩猟本能の一つ・・・”ネズミ捕り”の能力が、庶民の間で重宝されました。今では、ネズミの被害に悩まされる家庭・・・というのもあまり聞かない話ですが、当時は、家の食べ物を狙われたり、衛生面に於いても好ましくない「ネズミの存在」は庶民にとって悩みの種!。そこで注目されたのが「猫の狩猟本能」である”ネズミ捕り”の能力でした。

 

 

家庭内に於ける「害虫駆除」」の役割を猫が担っていたのです。また、農家でも作物を荒らすネズミを捕獲する為に、積極的に “猫を活用していた地域” がありました。群馬県は昔から蚕を使用した「生糸の生産」が盛んな地域ですが、この蚕をネズミから守る為に、猫が活躍していた・・・という逸話が残っています。

 

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猫は福を運んでくる? ご存知「招き猫」の登場

 

また、江戸時代に庶民の間では「黒猫」が大切にされていた・・・という記録が残っています。混じりけなし?黒一色の猫は「霊力が強い生き物」と考えられ、「病気恋煩い」を治療する力があると信じられていました。それに対し、中世のヨーロッパでは「黒猫は不吉な生き物」・・・と非常に恐れられていた時代もあったのですから、その温度差に驚いてしまいます(苦笑)

 

 

古くから日本人に愛されている縁起物の 招き猫!! ご家庭やお店で見かける開運アイテム(笑)ですよね。

 

 

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江戸時代の話です。当時、江戸の浅草に住んでいた、一人のお婆さんが居ました。お婆さんは、一匹の猫を大変可愛がっていたのですが、貧しさ故その猫を手放す事になったそうです・・・そして、猫と離れ寂しい生活を過ごしていたお婆さんでしたが、ある日の夜、そのお婆さんの夢に手放した猫が現れたそうです・・・・猫曰く

 

 

自分の姿を人形にして供えてくれたら福徳を授かる

 

 

と、夢の中でお婆さんに告げたそうです。そしてその言葉通りに、お婆さんの飼い猫を人形にして神社(浅草神社)で販売するや、人形が大変な評判となったそう!! それからは、お婆さんも裕福な人生を過ごした・・・この逸話が、現在の招き猫の「直接的な由来」と言われています

 

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猫の神秘性と癒しの力

 

古代エジプトでも、猫は ”太陽神ラーの神様” と崇められ大切にされていました。夜間でも光る猫の目が、闇夜を照らす神の如く捉えられていた・・・との事(飼い猫が亡くなった時には、哀悼の想いから飼い主がしばらくの間は喪に服していた) 可愛いだけでなく、猫の持つ「不思議で何処か神秘的」なイメージが、この様なエピソードや招き猫の遠因となっているのかも知れません。

 

 

猫の役割というのは「ネズミ捕り」こそが第一義とされていた時代がありました。しかし、時代や環境の様々な変化に伴い、猫の役割や存在意義が「ネズミ捕り」から「人間のコンパニオン」に変化してきた・・・・と指摘する方もいます

 

 

最近の研究では、人間が猫に触れる事により「脳が活性化する」というデータが発表されたそうです。これは猫の体が柔らかく、非常に「抱き心地や触り心地」が良いからではないでしょうか?昔から人間は猫の持つ「癒しのパワー」を何処かで感じ取っていたのでしょう。

(猫の人に与える癒しの効果については、猫の寿命が飛躍的に伸びるかも?の3章で詳しく解説しております)

 

 

 

猫田先生
日本に猫がやって来たのは奈良時代の頃。比較的、最近の話なんだよね
タマちゃん
仏教の経典と一緒に、猫も日本にやって来たんだね
猫田先生
最初は平安貴族のペットとして、大切に扱われていました。そして、少しづつ我々の生活にも猫が浸透してきたんだよね。
タマちゃん
日本でも大人気の猫!! 今では人間と猫って、切っても切れない関係だニャ。

 

 

 

 

 

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