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キャットフードの原材料は大切です

こんにちは!!前回は品質に問題のある国産のキャットフードについて取り上げました危険な国産のキャットフードについて今回は内容を絞り込んで、そのフードの中に原材料として使用される事の多い「穀物類」について書きます。現在は実に多種多様な「キャットフード」が販売されています。しかし市販されているキャットフードの中には、あまり質の良くないキャットフードが存在する事は、前回お伝えした通り!! そこで今回の”キャットフード安全”では、そのキャットフードの原料として頻繁に使用されている「穀物類」に焦点を当ててご説明致します。

 

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素朴な疑問・・・・穀物ってなーに??

 

キャットフードの袋に記載されている原材料一覧の中に、「穀物」と書かれているフードが多々あります。この穀物とは具体的に何を指しているのでしょうか? ひょっとしたら、そこが今一つ解らないままキャットフードを購入している飼主さんもいるかも知れません。あるいはキャットフードの原材料を” 一度も確認した事がない” という方もいるかも知れません。

 

キャットフードに使用されている材料には、必ず何かしらの意味があります

 

① 穀物類はどの様な理由からキャットフードに使用されているのか?

② 猫の身体にはどの位の量の穀物が必要なのか?

③ その穀物が猫に与えるデメリットとは?

                   

・・・・・などなど、与え方次第で毒にも薬にもなり得る穀物類の効能について解説します。

 

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穀物が猫に与える「メリット」と「デメリット」

 

キャットフードに使用されている原材料の項目を見てみると、かなりの割合で「穀物」と書かれています。キャットフードに含まれている穀物類とは具体的に何を指すのかと言えば・・・・・

 

小麦大麦・米・玄米トウモロコシ

 

・・・・の事になります。そう、私たちが”日常的に食べているお米”などです。なぜキャットフードに穀物類を含めるのかと言えば、第一には「食物繊維を補う為」という事が考えられます。食物繊維は人間と同様に、猫にとっても腸内環境の改善が見込まれるからです。この事により猫の便通のリズムが整い、お腹にたまっている”体毛”などをスムーズに排出する効果が期待出来ます。

 

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そしてここが重要なのですが、猫の食事の基本は割合として

 

肉や魚が・穀物が2・野菜1が理想的!!

 

と言われます。犬や猫は本来が肉食動物です。肉や魚に含まれているタンパク質を糖分に変えてエネルギーにする事こそが一番大切であり、穀物類は必ずしも必要ではありません。とはいえ上記した事柄からも解る様に、少しは食物繊維(穀物類)を摂取させる事も必要なのです。

 

しかし穀物類は猫の健康に有効な面もある一方で、場合によっては 猫の身体に悪い影響を及ぼす事 もあります。

 

 

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低価格のキャットフードには要注意!!

 

市販されているキャットフードの中には、猫の身体や健康の事をあまり考慮せずに穀物類を大量に使用したフードもあります。その様なキャットフードには注意が必要です。穀物類の場合は安価で安定した量を確保できる為に、小麦やトウモロコシなどを大量に使用する事により、”フードの水増し”をしている可能性が考えられます。

 

結果的に原材料のコストを下げる事が出来ますので、製造側としては低価格のキャットフードを大量生産する事が可能です。特に、ホームセンターやスーパーなどで扱っているキャットフードの中には、極端に穀物類の割合が高いフードが少なからずあります。材料の表記の部分は特に注意してください。

 

 

 

猫田先生
最近は、本当にたくさんのキャットフードがお店に並んでいます。ただ、あまりにも低価格のフードには用心が必要です!!
タマちゃん
安くて美味しいのは大歓迎。でも、中身も大切ニャンだよね?
猫田先生
その通り! 飼主さんは、是非フードに使用されている「材料とその含有率」を確認してから購入してくださいね
タマちゃん
穀物類も少量だったら、僕たちが食べてもいいんだね。 色々と勉強にニャるなぁ

 

 


 

穀物類が猫の身体に与える影響とは

 

猫が穀物類を大量に摂取してしまうと体に悪影響があります。食物繊維が大量に含まれているので「消化吸収を助け、腸内環境が改善」されるというメリットもありますが、どちらかと言えばデメリットの方が多いです。そこで穀物を摂取した場合、具体的に猫の身体にどの様な影響があるのか?・・・以下ご説明します

 

穀物の危険性その1――猫が消化不良を起こしてしまう可能性がある

 

繰返しになりますが「猫は肉食動物」です。そして、猫の歯は人間の様に「穀物をすり潰す歯の構造になっていないません。また猫の消化器官は雑食の人間とは違い小腸が発達していて、代りに大腸の消化器官が短いという特徴があります。その為に肉を消化吸収する事には向いていますが、穀物類の様にゆっくりと消化していきその養分を吸収するという事はあまり得意としていません。

 

結果的として穀物を多く含んでいる製品を食べてしまうと消化不良から下痢や嘔吐などといった症状を引き起こしたり、腸内の微生物が養分を処理しきれず逆に腸内環境が崩れてしまう事があります。

 

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猫の大腸内は微生物が植物繊維を分解して、”腸の働きを整える構造” になっています。因みに草食動物である「」が大腸の長さが身長の20倍近くあるのに対し、猫は4倍程度しかありません。また、猫の唾液はデンプンを分解する酵素がないという事も、消化不良を招く原因と考えられます。人間の様に口の中で消化する事が出来ないのです。例えば、お米など噛めば噛むほど甘味を感じるという現象が人間にはありますが、猫の場合その様な事はありません。口の中で消化が出来ない代り、デンプンなどを小腸で消化する様になりますが、”あまりにも穀物の量が多いと健康に悪影響が出ます”。

 

 

穀物の危険性その2――アレルギーの原因となる

 

猫も人間同様「食物アレルギーを起す事」があります。そして、そのアレルギーの原因となりやすい食物が「小麦トウモロコシ」などの穀物です。穀物が多く含まれているキャットフード食べ続けると、その原因となる物質が体内に蓄積しアレルギーを起こしやすい体質になります。

 

もともとアレルギー体質だった猫などは、さらに症状が悪化する危険性もあります。猫が食物アレルギーを発症すると、全身の痒みや皮膚の炎症をまねきます。キャットフードを変更し新しい種類のキャットフードを与える場合は注意してください。飼い猫の体調をよく観察して、体調が思わしくない場合は直ぐ止める様にしましょう!!

 

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穀物の危険性その3――実は割合が適切なキャットフードが少ない

 

適量であれば猫も穀物類を消化できますし、腸内環境を整える面で非常に有益です。しかし、現実にはフードを生産する上でのコスト面を考えてメーカーが穀物の割合をかなり高くしてしまっている・・・・といったケースがほとんどです。穀物の割合を減らせば肉や魚の量が増えいわゆる ”高級フード” となる為、売り上げが落ちるという現実もあります。その為に最近では、最初から穀物を使用しない様にしてコストに見合った価格を付けて販売する「穀物フリー」の様なキャットフードもあります。様々な状況を勘案しながら、その様なキャットフードを選ぶ事も検討しましょう。

 

 

穀物の危険性その4――猫が肥満になる可能性がある。

 

猫が満腹感を感じるのは穀物ではありません。

 

猫の場合、肉や魚に含まれるタンパク質や脂質が猫の満腹中枢を刺激して「たくさん食べた」という気持ちにさせます。しかし、穀物に含まれている炭水化物は猫にとってはあまり食べた気がせず、空腹感を感じて食べ過ぎてしまう事があります。穀物を多く含んでいるキャットフードを食べた場合、猫は満腹中枢を求めて過食に陥る危険性がある・・・・という事を覚えておいて下さい。

 

そして、猫が肥満になれば「糖尿病や尿路結石」といった病気のリスクが高まるのは人間と同じ。日々の食事の量や品質には充分な注意と配慮を心掛ける必要があります。

 

 

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穀物フリーのキャットフードのメリットとデメリット

 

以上の様な理由から、出来れば「穀物類がメインのキャットフード」はあまり与えない方が良いでしょう。ただし、その「メリットデメリット」をきちんと把握しておく事も大切です!!その事により、飼い猫に適切な食事を与える事が出来る様になります。

 

●穀物フリーのキャットフードのメリット

 

先ず消化吸収が良く、身体にしっかりエネルギーを与える・・・という事が挙げられます。肉や魚などの原材料を増やすとコストが掛ってしまう為に、フードの価格が高騰する傾向にあります。とはいえ、穀物の量が多過ぎるフードは値段は手頃なものの、猫の身体に負担が掛る・・・という事は先述した通りです。しかし穀物フリーのキャットフードの場合は、少量でも猫が満腹感を感じる事が出来るために、飼い猫の食べ過ぎなどを防ぐ事が出来ます。また動物性タンパク質が豊富なのでしっかりエネルギーを得て、何時も元気に活動が出来るという事もメリットです。

 

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●穀物フリーのキャットフードのデメリット

 

何よりも費用が掛かってしまうという事です。毎日「穀物フリーのキャットフード」だけを与えるとした場合、決して安い買い物とは言えませんので、出費が重んでしまうのは辛い所。対策としては、毎回の食事を「穀物フリーのキャットフード」にするのではなく、適度に穀物入りのフードと穀物フリーのフードを使い分けると良いでしょう。実際、穀物類は猫の身体にとって”決して悪い事ばかりではありません”。食物繊維が豊富である為に、猫が食べてしまった毛玉の排出や、腸内洗浄を促すという点でも良いのです(特に長毛種の猫の場合は、自らの被毛を飲み込んでしまう事が多い)

 

 

 

猫田先生
穀物類は猫が食べる事も出来ますが、取り過ぎには注意が必要です!!
タマちゃん
えー!! じゃあ、猫マンマも駄目ニャんだ。 でも、キャットフードの材料として使われているんだよね??
猫田先生
少量だと、むしろ猫の身体にも良いんだけどね。ただ、多くの量を摂取してしまうと”色々な症状が出たり疾病の原因”にもなるんだ。
タマちゃん
アレルギーが出たり、お腹を壊したりする事もあるんだニャ。僕たちが何時の間にか食べてしまわない様に、飼主さんには気を付けて欲しいニャ

 

 


 

猫の食事もバランスが大切です

 

キャットフードに含まれる穀物について、その危険性と「穀物フリーのキャットフード」のメリットやデメリットについてご説明しました。穀物類の食べ過ぎは問題ですが、とは言え一切食べてはいけない訳ではない。適切な量であれば消化する事が出来ますし、その穀物に含まれている食物繊維が猫にとって良い場合もあるのです。猫の食生活は「肉や魚」と「穀物」と「野菜」の割合が ”7対2対1にするのが理想である” という事を踏まえ、キャットフードを選ぶ様にしましょう。

 

また、よくある低価格のキャットフードには、質的に何かと問題のあるフードがありますので、何時もそれを選ぶのではなく、時々は「穀物フリーのキャットフード」を与える様にしましょう。経済的にも無理なく猫にとっても嬉しい食事になります。

 

以上の点をよく頭に入れた上で日々のキャットフードを選んであげて、飼い猫との快適な生活を送って頂く事を願って止みません。

 

 

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